人気ブログランキング | 話題のタグを見る

トーク15 後記

2011年5月15日(日)14:00~16:00
笹田夕美子(発達医療総合福祉センター臨床心理士)
「おとなと子どもに大事なこと」
会場:クリエート浜松 5F 児童室

今回のゲストは臨床心理士の笹田夕美子さん。
笹田さんは天竜川沿いにある、浜松発達医療センター(はままつ友愛のさと)で臨床心理士として働きながら、7年前から村松弘美さんと共に「ぶっとびアート」というワークショップ講座を月1回、アンサンブル江之島にて開いています。「ぶっとびアート」とは、子どもとおとなのあそびゴコロをくすぐり、本気であそんでみる場です。それぞれの人がそのままで自分を生かし発揮できる場作りを目指しています。

小学4年の時、転校がきっかけで「いい人」になろう「周りから好かれたい」等、周りの目を気にするタイプであり、大学生時代、体の調子が悪くなりお腹が痛くなるなど、ある時、自身の“うまくいかなさ”“つかえ”などに敏感な部分があることに気づき、それを自身の武器として活かすべく臨床心理士になられたそうです。

最初に「行動分析」について話してくださいました。
行動分析には4つの機能があり、その意味が以下の通りです。
・要求 に対し→別の行動を教える【代替行動】
・注目→別のタイミングで注目する
・回避、逃避→問題(問題行動等)が起きる前の状態をかえる
・感覚→文脈(前後)
この中の『感覚』がとても大事だと伝えています。
それは私達とは違う、その子が如何に心地良い感覚かということ。行動に対し、嫌なことがある→嫌なこと=「嫌子」。良いことがおこる→良いこと=「好子」と言い、1つの取り組みとして、この感覚を練習させ、文脈に対し対応していくことを『ふか』させています。

文脈、集団、他の領域の人達、レッツでの文脈、その先の未来、そしてその人のもっている違いを活かし耕していけることから「ぶっとびアート」というワークショップがあります。
普段その人の問題行動とされる部分が、ぶっとびアートでは面白がり、その人の持つ才能として大切にしています。笹田さんは長年やってきた中で、ひとりひとりの一貫性が見えてきたり、2005年からはお母さん達も参加するようになり、親御さん達が真剣に遊ぶと健全な場になると語っています。
こうして、「子どもを出しに親御さんが出かけて行きながら、過去にやり残したことを、子どもと一緒に今、育ち治している」とも言い、その人の健やかさを如何に活かすか考えながら活動しています。
また、数年前からは「アフターぶっとび」と言い、ワークショップが終わった後も、子ども達が野球を始めるなど、子ども同士の遊びが社会との繋がりを生み、またお母さん達の居場所にもなっているそうです。


私も2008年からボランティアとして「ぶっとびアート」に参加し、関わってきました。
大人になるに連れ、不安や妄想が膨らみ、自分と相手だったり、自分対社会に対し壁を高くしてしまいがちですが、子ども達のすごいところは、毎回いろいろな人達が来てもその都度仲間意識が生まれ、分け隔てなくその時を一緒に楽しんでいます。私は彼らの社会の受け入れ幅とその広がりに、毎回感動し、救われる自分がいました。子ども達は無意識かもしれませんが、この力こそが子どもの持つ力であり、お母さん達や人との繋がりを産み、生きる糧を与えているのだと、笹田さんの話を通じ改めて感じることが出来ました。

風薫る新緑の季節、今回もたくさんの方に足を運んでいただき、ありがとうございました。
トーク15 後記_d0202865_206279.jpg
トーク15 後記_d0202865_2063819.jpg
トーク15 後記_d0202865_2064798.jpg

(よこやま)
by lets-talkevent | 2011-05-17 20:06


トークシリーズ 「現場のいま・社会のいま」


by lets-talkevent

カテゴリ

全体
告知
報告
基本情報
変更
未分類

最新の記事

10月のトークシリーズのお知らせ
at 2011-10-20 18:43
開催趣旨
at 2011-09-30 15:39
次回のトークシリーズ
at 2011-09-30 13:34
ルール
at 2011-09-30 12:36
トークシリーズ20 後記
at 2011-07-30 22:18

以前の記事

2011年 10月
2011年 09月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月

白木屋

第1回に参加してくれた、20年ほど日本で暮らすエミリオさんと、閉会後飲みに行きました。
芽里さんは体調が万全でないため帰宅されましたが、スタッフと参加者数名も一緒に流れ、トークの内容を受けて、つっこんだ話をしてみました。

奥の席のソフトボール部にはかなわない感がありましたが、楽しげな雰囲気をバックに、12時すぎまで話はつきませんでした。

今後も時間が許す限り、終了後にゲストや参加者のみなさんと2次会に行きたいなぁ。

タグ

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧