3月12日 トークシリーズ11 稲松義人
先日、3月12日にトークシリーズ第11回目を催しました。
今回のゲストは、浜松にある社会福祉法人 小羊学園の理事長である稲松義人さんをお迎えして、「コミュニティ再生の視点に立つ社会福祉の再構築」と題し、コミュニティ再生と福祉についてお話していただきました。会場は、障害福祉サービス事業所アルス・ノヴァ。
今回のトークは、障がい者福祉についてのお話から始まりました。そして小羊学園の施設であり、障がい者の生活のあり方と地域コミュニティと施設との関わりを考慮して作られた「障害者支援施設 三方原スクウェア」について中心的にお話いただき、その後、「つながり」としての地域コミュニティ再生、社会的弱者と呼ばれる障がい者・高齢者・児童の重要性、創造としての「遊び」と児童福祉について、「放課後」の重要性と役割と展開していきました。
全体を大きく捉えると今回のトークは「社会福祉的な社会の実現」ではないかと私は感じました。そのための、そしてその事による「人と人とのつながり」と「地域コミュニティ再生」。
稲松さんは、「社会福祉」を“みんなの幸せ、または、それをつくる事”と言いました。
“みんな”とは格差や排除なく、“一人の残らず全ての人の事”です。
しかし、今の社会では格差がところどころに存在します。逆に言えば今の社会やシステムが格差を生み出しているとも言えます。その原因の一つが合理主義であり、利益主義ではないでしょうか。いかに効率よく利益を生むか。もちろん、そのおかげで経済は発展したのですが、その流れから置き去りにされた人との格差が周知のとおり現在問題となっている。
その格差の対象の一部が、障害者や高齢者です。例えば、障がい者は以前は勉強についていけないために義務教育さえも「免除」という名目で受ける事ができなかったそうです。
しかし、稲松さんは彼・彼女らがいる事でもう一度繋がりのある地域が温かい町づくりが実現できると言います。「地域とは、皆が孤立して住んでいるのが地域ではなく、同じ地域で一緒に生活する事」であり、それが「障がい者や高齢者などの支援を必要をする人達が地域にいる事で作られる」。そして、「人と人とのつながりとは“助け合い”」であるとも話しました。つまり、障がい者や高齢者など支援を必要とする人を周りの人々が助け合う事で「人と人とのつながり」がうまれる。それは、被支援者と支援者というつながりだけではなく、そこから地域の人々がお互いに支え合うつながりが生まれるという事です。
そして、助け合うつながりがあるからこそ、安心できる温かい町が地域が作られるのです。
ゆえに、「支援を必要とする人がいる事で、周りの人たちが、一生懸命に考え、繋がろうとするのであれば彼らこそが社会に一番大切な存在なのかもしれない。」と話しました。
ただ、つながりが生まれても被支援者と支援者という関係は、「する⇔される」という一方的な関係のままなのでしょうか。その事に対しても稲松さんは、支援は「苦労も多いけど、その苦労から教えられた」と言います。私個人も、現在レッツに勤めるなかで社会のコード抜きの人間の根源的な行動をする障がいをもった子どもたちから、考えさせられ学んだことが幾つもありました。支援する事で逆にもらうものが繋がりを含めて数多くあるのではないでしょうか。その時に、支援する側がされる側にもなる事。
また、「つながり」は新たな可能性を作り出します。各人がそれぞれに持つ知識や技術、アイディア、経験などが自然と組み合わさる事で。
(みずこし)
by lets-talkevent
| 2011-03-14 18:22
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トークシリーズ 「現場のいま・社会のいま」
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白木屋
第1回に参加してくれた、20年ほど日本で暮らすエミリオさんと、閉会後飲みに行きました。
芽里さんは体調が万全でないため帰宅されましたが、スタッフと参加者数名も一緒に流れ、トークの内容を受けて、つっこんだ話をしてみました。
奥の席のソフトボール部にはかなわない感がありましたが、楽しげな雰囲気をバックに、12時すぎまで話はつきませんでした。
今後も時間が許す限り、終了後にゲストや参加者のみなさんと2次会に行きたいなぁ。
芽里さんは体調が万全でないため帰宅されましたが、スタッフと参加者数名も一緒に流れ、トークの内容を受けて、つっこんだ話をしてみました。
奥の席のソフトボール部にはかなわない感がありましたが、楽しげな雰囲気をバックに、12時すぎまで話はつきませんでした。
今後も時間が許す限り、終了後にゲストや参加者のみなさんと2次会に行きたいなぁ。